どの技術も、漫画やアニメーションに描かれたようには日常化はしていないが、作品に描かれている2029年には、実現しているものもありそう。プロジェクトが目標とするのも、まさにそうした実現への加速化だ。計画では、「メディア事業」として「攻殻機動隊」の世界を構成する5つの要素、「電脳」「人工知能」「義体」「機械」「都市」に関し、作品の世界と深く関わっていそうなニュースがあれば取材して、ウェブサイトやフェースブックを通じて発信していく。
「インキュベーション事業」としては、「電脳<人工知能>」「義体<ロボット>」「都市」という3つのテーマでコンテスト・ハッカソンを開催する。チーム・団体が参加できる攻殻コンテスト、起業家向けのピッチ・コンテスト、個人参加できる攻殻ハッカソンを開き、優れたアイデアを表彰し、起業支援なども行うという。
プロジェクト発表会では、慶応大院メディアデザイン研究科教授の稲見昌彦氏、同准教授の南澤孝太氏が登壇して、学者の立場から「攻殻機動隊」が持つ世界の現実化の可能性を指摘した。「攻殻機動隊」に登場する「光学迷彩」を開発したことで知られる稲見氏は、「今の私があるのは『攻殻機動隊』のおかげ」とコメント。「プロジェクトを通してロジコマ、タチコマを形にしていけたら」と、作品に登場する、人工知能を持ち、移動しながら人間をサポートするロボットの開発に意欲を示していた。