習近平中央軍事委員会主席(国家主席)が主導する軍事改革の核心部分は「軍委管総(中央軍事委がすべてを監督する)、戦区主戦(戦区が作戦を指揮する)、軍種主建(軍種が軍建設を主管する)」であり、これまで本欄で紹介したように、陸軍指導機構(陸軍司令部)などの新編に続いて中央軍事委への権力集中が措置されてきた。
そして「実戦力の強化」にも着手し、2月には「戦区」が編成されたことが宣言された。
前回詳述した第2弾改革では、統合作戦に必要な統合軍用に、作戦指揮機関として連合参謀部(統合参謀部)が新編されたことを説明した。それに続く第3弾改革が統合部隊「戦区」の編成である。2月1日に北京で、中国人民解放軍戦区成立大会が挙行された。新たに5個戦区が発表され、習主席は5人の戦区司令員(司令官)に軍旗を授与、訓令が発せられた。新編の戦区は発表順で東部、南部、西部、北部、中部の5個戦区である。従来の7個軍区を改編したもので「戦区主戦」の基本原則に沿う重要な改革である。