富士山の「地質図」50年ぶり改訂 新たな噴火口など反映

2016.7.15 20:19

噴火堆積物の分布を時代や種類ごとに色分けした富士山の地質図(産業技術総合研究所提供)
噴火堆積物の分布を時代や種類ごとに色分けした富士山の地質図(産業技術総合研究所提供)【拡大】

 産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は15日、堆積物の分布を時代や種類ごとに色分けして、富士山の10万年にわたる噴火の歴史を図示した「地質図」の改訂版を、約50年ぶりに刊行すると発表した。

 噴火に備えたハザードマップづくりや、噴火予測の研究に役立てたいという。25日ごろから産総研が提携する委託販売店で購入できる。

 初版は昭和43年に発行された。平成12年から13年にかけて、富士山直下で低周波地震が頻発したのをきっかけに噴火に対する危機感が高まったため、全面改定が求められていた。

 初版では行わなかったボーリング調査や、放射性炭素による年代測定などを実施。より詳細な噴火の履歴が明らかになったほか、新たな噴火口も見つかり、改訂版に反映した。

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