
アーノルド・パーマー氏【拡大】
【ニューヨーク=上塚真由】往年の米プロゴルフの名選手で、男子メジャー通算7勝を挙げたアーノルド・パーマー氏が25日、米ペンシルベニア州ピッツバーグの病院で死去した。87歳だった。米国ゴルフ協会(USGA)が発表した。
AP通信などによると、死因は心臓疾患による合併症で、22日から病院に入院し治療を続けていた。
米ペンシルベニア州出身。父の影響で幼少期からゴルフを始め、1954年に全米アマチュア選手権で優勝し、その後プロに転向。58年にマスターズ・トーナメントでメジャーを初制覇した。テレビが普及し始めた時代に活躍し、ゴルフを人気スポーツに育てた第一人者として知られる。全盛期には、ジャック・ニクラウス(米国)、ゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)両氏とともに「ビッグスリー」と呼ばれ、74年に世界ゴルフ殿堂入り。
メジャー通算7勝はマスターズ4勝、全米オープン1勝、全英オープン2勝。米男子ツアーでは歴代5位の62勝を記録し、シニアツアーでも10勝を挙げた。マスターズには74歳だった2004年まで最多の50年連続出場を果たした。
ゴルフ場経営やコース設計など実業家としても成功。名前を冠し傘のマークをあしらった服飾品ブランドが人気となり、米国では愛飲したアイスティーとレモネードを割った飲み物に自身の名前がつけられるなど、ゴルフ界の枠を超えて大きな影響を与えた。