基本的に、国籍選択や帰化の際には、他国の国籍を放棄する必要があるが、これを努力義務とすることで、ブラジルのように国籍放棄を認めていない国や政治的理由などにより国籍放棄できない人への人道的配慮もしてきた。
問題は、法の趣旨に反し、救済のために作られた行政運用のための規定と穴を悪用する人の存在だ。
これは『パナマ文書』で問題になった『租税回避問題』とも通じる部分がある。基本的に国民の権利と義務、課税や国籍の問題はそれぞれの国家の主権の範囲だ。主権が認められていることで法制度や社会の仕組みも国家により違う。この制度的な違いを利用し、国家をまたがり、または複数の国の地位を得て、それぞれの『良いところ取り』を行い、事実上の脱税行為を行ってきたのが国際的租税回避だといえる。
そして、現在、このような行為は世界的にも強い批判にさらされている。欧州連合(EU)はアップルに対して、約1.5兆円という膨大な追徴課税を求めるアクションを起こし、他の同様の企業に対しても課税の方針を示している。