なかでも問題視されたのが、フードコートを利用した「中高年見合い大会」である。毎週火曜と木曜、独身の中高年たちが集合し交流する。無料のコーヒーか、自前のお茶ですませば、参加費用はゼロである。
店側は困惑した。お金を払った客が席を確保できないので、店離れしていくからである。そこで「まずは店舗で購入し、その後椅子席に入ってくれ」という通達を出したのである。無料で1日過ごしていた高齢者は、「駆逐」されることになった。
中国では、中高年の居場所が実に少ない。「老人服務センター」はもちろんあるが、1日40元(約630円)の費用がかかり、年金暮らしには少々苦しい。無料で1日過ごせるフードコートは、高齢者の憩いの場だった。
しかし彼らは賢い。「上に政策あれば、下に対策あり」で、通達に従って、まずは店内で最も安い4元のパンを買う。椅子席を確保した後、実際に食べるのは、自前の肉まんと、そしてお茶だ。「パンは辻褄合わせだよ。最低いくら買え、とまでは言ってないからね」