ワルたちはネット利用者たちが、トラブルをネットで調べて自己解決しようとするという行動パターンを熟知しており、キーワード検索で先のような業者のリンク先に、アクセスさせるように仕向けている。
実際に、全国の消費者センターには、ネット検索で出てきた、相談窓口に電話をしてトラブルに遭う報告が多く寄せられており、年々増加している。相談には「消費者センター」に依頼したつもりが、相手が探偵業者だったというものや、調査しかしないのに、「契約すれば請求が止まる」「返金される」と誤解させてくるケース、また、キャンセルをしたら高額な解約手数料を請求されたというケースまである。
DeNA「WELQ(ウェルク)」問題と、ワルの“類似点”
ネット検索で出てきた広告や上位にあがる情報は、安心なサイト情報と思っているかもしれない。そこには、「たくさんの人が見ているから」という思いがあるからかもしれない。だが、検索の上位に出てきた情報だから、正確で安心なものというわけではない。
これに関しては先日発覚した、DeNAの「WELQ(ウェルク)」の問題がいい教材となる。WELQは医療・健康情報のサイトでありながら、「肩こりは霊によって起こされる」といった、とんでもない情報を載せたり、勝手に別の医療関連のサイトからコピーした健康法や病気への対処法を載せたりしていた。ご存知のように、このサイトの記事はすべて配信停止に追い込まれた。
この一件でわかるのは、「入口と出口の関係性」だろう。
私は、しばしば詐欺と思しきサイトを訪れているが、得てして、そうした業者は、入口に人々を引き付けるような甘い文句を散りばめて、訪れさせようとする。実際にサイトを覗いてみると、意外とページの作りはすばらしい。