
都議会の調査特別委員会(百条委員会)で答弁する大矢実元中央卸売市場長(左)。右端は福永正通元副知事=11日午後、都庁(酒巻俊介撮影)【拡大】
記録上、赤星氏はこの日を含め同時期、「土壌Xデー」という単語も用いるなどしながら、「土地の値下がりを安全宣言で救済する」などとして売却を要請。中曽根康弘元首相、扇千景元国土交通相、亀井静香元自民党政調会長の名前も出し、「(石原氏との)仲は大丈夫だ。亀井氏が国費投入を約束してきた」などと発言することもあったとされる。
「脅かしてきた。議論しても無駄」。東ガス側はこのようなメモも残したとされる。音喜多議員は土壌汚染の規制強化前に売却を迫ったとの見立てを披露し、「圧迫や脅迫ともとれる交渉」などと批判した。
だが当時の中央卸売市場長だった大矢実氏は「メモの内容は承知していない」と説明。東ガス側も「覚えていない」などとし、音喜多議員が「資料は東ガスから提出された」などと困惑する一幕もあった。
浜渦氏の喚問ヤマ場
都と東ガスが締結した土壌汚染対策に関する協定書で、東ガスの負担を78億円とし、それ以上の負担を求めない「瑕疵担保責任の放棄」が盛り込まれた。
東ガス側は、それまでに約100億円を投じて土壌汚染対策を実施し、環境関連の条例上の手続きは完了させていたと説明。「法的な責任は果たしていたが、公益性の観点から78億円の負担を受け入れた。企業としてやるべきことは全てやり尽くした」と強調した。
その後、安全・安心を確保するために地下水管理システム導入などの対策を施すことが決まり、土壌汚染対策費は858億円までに膨らんだ。
大矢氏は「私の段階では、何百億円使うと考える余地はなかった」と話し、浜渦氏の前任の交渉役だった福永正通元副知事は「土壌をどのようにするかはその時点で検討しなかった」と述べた。