連続企業爆破事件、大道寺将司死刑囚が死亡

連続企業爆破事件三菱重工ビル爆破事件の現場=東京都千代田区丸の内
連続企業爆破事件三菱重工ビル爆破事件の現場=東京都千代田区丸の内【拡大】

  • 三菱重工ビル(右)で起きた爆弾テロでは乗用車はつぶれ、路上一面にガラスが散乱した=昭和49年8月30日、東京都千代田区丸の内
  • サンケイ新聞が昭和50年にスクープした、連続企業爆破犯・大道寺将司が逮捕連行される写真。この写真は昭和50年度の東京写真協会賞で、一般ニュース部門賞を受賞した。(小野義雄撮影)=東京都・地下鉄南千住駅前1975年05月19日撮影

 昭和49年から50年にかけて「東アジア反日武装戦線」を名乗って東京・丸の内の三菱重工ビルを爆破するなどした「連続企業爆破事件」で、殺人罪などで死刑が確定した大道寺将司死刑囚(68)が24日午前11時39分、収容先の東京拘置所で多発性骨髄腫のため死亡した。法務省が発表した。

 東京拘置所によると、平成22年に多発性骨髄腫と診断され、抗がん剤治療を受けていたという。

 確定判決によると、大道寺死刑囚は益永(ますなが)利明死刑囚(68)らと共謀、昭和49年8月30日に三菱重工ビルを爆破し、死者8人を出すなどした。

 東アジア反日武装戦線の「狼」「大地の牙」「さそり」の3つのグループが犯行声明を出し、警視庁は9カ月に及ぶ内偵捜査の末、50年5月、大道寺死刑囚らメンバーを一斉逮捕。大道寺死刑囚は昭和62年、最高裁で死刑が確定した。