
選挙戦最終日、集まった支援者に手を振る野党・カンボジア救国党のケム・ソカー党首(中央)=2日、首都プノンペン(AP)【拡大】
この国政選挙を境に、国民の意識に変化が起きたようにみえる。経済発展とともに色濃くなる成長の影として、貧富の格差や労働環境の悪化が大きな社会問題となってきた。政治家や公務員の不正に「不公平感」を持つ人も多く、その不満の受け皿として野党が支持を広げた。若者を中心に、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などを利用して「野党支持」を表明することが、これまでより容易になったことも大きい。
一方で救国党は、13年の国民議会選挙以降、党首の訴追や副党首の女性スキャンダルなどに見舞われ、改革の実績を国民に示せていないのが実情だ。それでも今回の地方選挙で野党勢力が明らかに拡大したのは、与党への不満や変化を求める気持ちが強い証しだろう。
今後、18年1月には今回の地方選で選出されたコミューン評議員や国会議員による間接選挙で、上院議員選挙が実施される。そして同年7月には国民議会選挙が行われる。国民の高い関心を維持したまま、さらなる変化が起きるのか注目される。(カンボジア月刊邦字誌 「プノン」編集長 木村文)