読売も毎日も運行継続の順次交換を許容する
3月4日付の読売新聞の社説も「鋼材の厚さ不足のまま納入された川重製の台車は、JR西とJR東海で計147台に上る。一部で交換が始まったものの、終了までには時間を要するという」と書き、「可能な限り迅速に交換を進めてもらいたい。未交換のままで営業運転する場合には、超音波検査などによる安全確認に万全を期さなければならない」と主張する。
この主張も朝日社説と同様に甘い。
毎日新聞の社説(3月2日付)も次のように主張している。
「JR西や東海は、問題が発覚した全ての台車を交換する方針だ。不正が分かった以上は一斉に交換すべきだが、そうすれば新幹線の運行に支障が生じる事態も考えられる」
「JR側は、超音波検査で鋼材に傷が見つからなかった台車については『すぐ亀裂は生じない』と判断し運行を継続しつつ順次交換を進めるという。その判断は理解できるが、安全を確保するために一日も早い交換を求めたい」
本当に亀裂はすぐには生じないのだろうか。危険は想定外のところから忍び寄る。これまで何度も車両事故を繰り返してきたJR側の説明は信じ難い。
たとえば時速300キロ近い猛スピードで走行することもある新幹線の台車枠には、かなりの力がかかる。それが亀裂の発生にどう影響するのか。JRは亀裂のメカニズムをどこまで把握できているのだろうか。