厚生労働省は12日、医学部の定員が現状のままならば、遅くとも平成45年ごろには必要とされる医師約36万人を確保でき、その後は余るとした将来推計を明らかにした。医師の需要をこれより低く見積もった場合は、40年ごろに医師不足が解消され、余剰に転じると試算。同日開かれた有識者検討会で提示した。
検討会は、32~33年度の定員は現状をおおむね維持する方針を了承したが、今後は定員減も視野に入れた議論が進みそうだ。
地域によっては医師が不足している問題を受け、政府は20年に定員増を決定。医師は増え続けているが、地域や診療科間での偏りは解消されていない。検討会では偏在対策の必要性を確認するとともに「今後は、定員をある程度減らすことを見据えた議論が必要だ」との声も上がった。
一方、若手など医師の過酷な労働実態も問題化しており、厚労省は来年3月までに、具体的な時間外労働(残業)の上限規制を含む労働時間短縮に向けた対策を検討する考え。34年度以降の医学部定員数は、医師の働き方改革の進捗(しんちょく)を踏まえ、再度検討するとしている。