難民置き去りで土地開発 ミャンマー西部、ロヒンギャの住居

ミャンマー西部ラカイン州で、土木作業に従事する人たち=3月17日(共同)
ミャンマー西部ラカイン州で、土木作業に従事する人たち=3月17日(共同)【拡大】

 ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャが住んでいた西部ラカイン州で、地域開発が急速に進んでいる。道路建設などのインフラ整備は、ミャンマーでも特に貧しい同州の経済発展に不可欠だが、多くのロヒンギャが隣国バングラデシュに逃れたままで、置き去りの状態だ。

 治安部隊とロヒンギャの武装集団が衝突した昨年8月以降、バングラデシュにロヒンギャが大量に流入した。ミャンマー政府は今年3月中旬、一部外国メディアに、ロヒンギャが多く住んでいた州北部の取材を許可した。

 北部の主要都市マウンドーにつながる幹線道路では、ショベルカーなどの重機による工事が行われ、多くの人々が土木作業に当たっていた。昨年7月に訪れた際には目にしなかった光景だ。

 ミャンマー政府は道路整備などで地域の発展につなげようとしている。一方、昨年の衝突後に焼き打ちされたロヒンギャの村とみられる跡も各地に残されていた。

 仏教徒の少数民族ムロの村には、真新しい住宅が並んでいた。当局者によると、政府の支援などで完成。イスラム教徒の集団に村が襲われ、人々が避難したことに伴う措置だという。

 近くにはロヒンギャの再定住予定地もあったが、家は3軒しかない。

 当局者は、ロヒンギャ向けの住宅整備が遅れているのは「(国外に)逃げなかった人を優先したためだ」と述べた。

 国際人権団体が「焼き打ちしたロヒンギャの村に、当局が治安施設を建てている」と非難した地域もある。重機で整地したように見える土地には新しい建物が立ち、銃を持った治安要員が警備していた。(マウンドー 共同)