「はれのひ」がようやく着物返還 癒えぬ被害者の心 事件の真相も依然やぶの中 (2/2ページ)

◆社長や関係者に事情聴取との報道も

 会見で篠崎社長が話していた個人破産について、破産管財人は「何も聞いていない」という。はれのひの破産申請代理人からは期日までにコメントが得られなかった。

 4月18日までの官報に篠崎社長の破産開始決定は掲載されていない。篠崎社長が破産を申し立てたか、真相はやぶの中だ。これは新成人が不安と絶望を感じたあの騒動の裏側で、何が起きたかをウヤムヤに終わらせることを意味する。

 1月26日の会見で報道陣から捜査についての質問がおよぶと、篠崎社長は「もちろん応じたい」と答えた。捜査機関が篠崎氏など当時の関係者に事情聴取しているとの一部報道もある。破産管財人は「仮に捜査機関から協力要請があれば、積極的に協力していく」と明言した。

 思い出を台なしにされた新成人が続出した大騒動から3カ月。時が過ぎても被害者の傷が癒えるはずもない。

 篠崎社長の個人破産の行方、そして捜査当局の地道な動き。事件を忘れ去ってはいけない。

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