【スポーツi.】夏のスポーツ大会、競技中に生じた事故責任は誰にあるのか マラソンで考える (3/3ページ)

リオデジャネイロ五輪の女子マラソンで力走する日本の田中智美選手(左)=2016年8月
リオデジャネイロ五輪の女子マラソンで力走する日本の田中智美選手(左)=2016年8月【拡大】

 そうなると主催者は都ということになる。しかし、同憲章で「オリンピック競技大会はIOCの独占的な資産であり、IOCはオリンピック競技大会に関する全ての権利を所有する」としていることや、大会への参加決定権はIOCにあること、大会やオリンピック資産からの収入はIOCに入ることなどからすると、IOCが主催者といえるであろう。そのためIOCは、冒頭に挙げたように「暑さ対策を計画している」との発表を行い、それを実行させようとしているのである。そもそも、真夏に五輪を開くという日程をIOCが決めたこと自体が問われる問題だが、最大限の対策を採ることと事故が起こらないことを祈りたいものである。

【プロフィル】宮田正樹

 みやた・まさき 阪大法卒。1971年伊藤忠商事入社。2000年日本製鋼所。法務専門部長を経て、12年から現職。二松学舎大学大学院(企業法務)と帝京大学(スポーツ法)で非常勤講師を務めた。