ゴーン容疑者出廷 傍聴券求め1000人余りが列

日産自動車前会長、カルロス・ゴーン容疑者の勾留理由開示の手続きが行われる東京地裁前で傍聴券を求めて並ぶ人たち=8日午前、東京・霞が関
日産自動車前会長、カルロス・ゴーン容疑者の勾留理由開示の手続きが行われる東京地裁前で傍聴券を求めて並ぶ人たち=8日午前、東京・霞が関【拡大】

 経営不振の日産自動車を立て直したカリスマ経営者は、力強い声で「I am innocent(私は無実だ)」と繰り返した。8日午前10時半、開廷した東京地裁の公開の法廷に前会長のカルロス・ゴーン容疑者が姿を現した。勾留生活の影響からか、白髪交じりで、逮捕前と比べて頬がこけた様子だったが、鋭い眼光は変わらなかった。約10分の意見陳述では、終始強い口調で熱弁を振るった。スーツを着用し、スリッパ姿。手錠を外された後、落ち着かない様子を見せ、傍聴席に視線を向けることもあった。

 「会社役員か」。多田裕一裁判官から尋ねられると、英語で「その通り」と答えた。意見陳述では、せき払いをして、弁護人から受け取った書面を座ったまま読み上げ、逮捕容疑を否定する主張が続いた。

 「人生の20年を日産の復活にささげてきた」「日産での成果は最も大きな人生の喜び」。ゴーン容疑者の言葉からは、長年にわたり日産を率いてきた自負ものぞいた。

 通訳を介して進められ、勾留理由開示手続きは2時間近くかかった。

 開廷前、東京地裁周辺では寒気が厳しい中、ゴーン容疑者の姿をひと目見ようと、14席の一般傍聴席を求め、同社株主ら1000人余りが列をなした。

 「日本人にはできないことをやって、日産を改革した人だ。どのような主張をするのか聞きたい」。経営手腕を高く評価したのは株主の無職、大日向正高さん(67)=東京都小金井市。自身の耳で確かめたいと足を運んだ。