こうした中、入居者からは「退去を求められ、残りの家賃の支払いを求められた」「転居費用の立て替えをさせられた」「すぐに退去するよう迫られた」などと、苦情が上がっている。これに対し、同社幹部は「期限を切って退去を求めたことは一度もない。顧客のご都合が最優先だ」と釈明する。
ポスティングされた通知文書では「転居に伴う引っ越し費用は弊社で負担」としながら、立て替えを求められたとされる苦情もあるが、幹部は「絶対にありえない」と強調。電話での個別説明は、各支店に任せたため、混乱が生じたとし、「情報や言葉が足らず、不快な思いをさせたことがあるのは否めない。信頼回復に努めたい」と話す。
退去進まず
同社は転居までの家賃については、入居日数に応じて日割りで負担を求めるとしており、入居者の男性は「施工不良はレオパレスの問題。不安がぬぐえない違法建築の部屋に住む料金を取られるのは、釈然としない。外出中も、火災などが起きたらと思うと気が気でない」と語気を強める。
同社によると、耐火性に問題がある天井を改修する場合、数日間から数週間を要する。同社幹部は「耐火性の問題だけに、速やかに工事したい」とするが、現時点で退去したのは、425人だけだという。