
新元号を発表する菅義偉官房長官=1日午前、首相官邸(川口良介撮影)【拡大】
天皇一代で元号一つを定める「一世一元」制が確立した明治以降は、天皇崩御に伴い改元した。今回は一代限りの譲位を可能とする皇室典範特例法に基づく。政府は譲位が天皇の政治関与を禁じた憲法に抵触しないよう平成改元時の元号選定手続きを原則踏襲した。
1日は菅氏の会見に先立ち、政府が各界有識者の懇談会で複数の原案を示し意見を求めた。原案は国文学、漢文学、日本史学、東洋史学の専門家が考案した候補名から絞り込んだ。衆参両院の正副議長に意見を聴き、全閣僚会議を経て臨時閣議で政令を決定した。
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安倍首相は1日、新元号「令和(れいわ)」に関する談話を発表した。首相談話の全文は次の通り。
本日、元号を改める政令を閣議決定いたしました。
新しい元号は「令和」であります。
これは、万葉集にある「初春(しょしゅん)の令月(れいげつ)にして 気(き)淑(よ)く風(かぜ)和(やわら)ぎ 梅(うめ)は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き 蘭(らん)は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす」との文言から引用したものであります。そして、この「令和」には、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ、という意味が込められております。
万葉集は、1200年余り前に編纂(へんさん)された日本最古の歌集であるとともに、天皇や皇族、貴族だけでなく、防人(さきもり)や農民まで、幅広い階層の人々が詠(よ)んだ歌が収められ、わが国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する国書であります。