社会・その他

銀行のロゴはなぜ紙の地図から消えたのか 地図の平成30年、その舞台裏 (3/5ページ)

 竹内: 収録範囲をどこまで広げればいいのか、といった問題が出てきました。地図をつくる際、どの範囲を取り込めばいいのか、といった作業は欠かせません。どこを基準に掲載していくかを決めるわけですが、優秀な編集者はこの作業がものすごく上手なんですよね。

 土肥: 上手な編集者が担当すれば、あるところを基準に決めても、違うところも見えやすくなるわけですね。逆に、下手な編集者が手掛ければ、あるところを基準に決めても、違うところが見えにくくなるわけですね。

 竹内: ですです。お台場は人が住んでいないところだったので、地図の世界では重視されていませんでした。ただ、たくさんの建物ができて、たくさんの人が働いて、たくさんのマンションができて、たくさんの人が住んで。そのような大きな変化があれば、地図に掲載しないわけにはいきません。というわけで、街の変化に合わせて、お台場などのベイエリアを少しずつ収録していきました。

 土肥: ベイエリアが開発されたのは、お台場だけではないですよね。豊洲や勝どきなども大きく変化していったわけですが、じゃあ、豊洲も、じゃあ、勝どきもといった形で追加していけば、地図はどんどん分厚くなりますよね。

 竹内: はい。地図によっては、この30年でページ数は2倍ほどになりました。地図の収録範囲を増やしただけでなく、利用者からもさまざまな声がありました。「拡大してほしい」「分かりやすくしてほしい」「文字を大きくしてほしい」と。当時、文字サイズは5~6級でしたが、いまは10~12級を使うようになりました。

 なぜ「文字を大きくしてほしい」という声が増えたのか。日本の人口構成が大きく変化したからだと思うんですよね。50代以上になると、老眼の影響で小さな文字を読むのがつらくなる。そうした層が増えてきたので、「文字を大きくしてほしい」という声が増えたのではないでしょうか。

 どのようにして「分かりやすく」したのか

 土肥: 文字サイズを大きくしたのは、地図だけではありません。新聞もそうですよね。文字サイズを大きくして、1行当たりの文字数を減らしていきました。

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