「年の差婚」の大きな落とし穴 気づけば年収激減カウントダウン
提供:PRESIDENT Online毎月の赤字額10万円超だったダメ家計も8万円超の黒字に大改造! 家計再生のプロ・横山光昭さんが、実際にあったダメ家計簿10件の改造例をもとに、今すぐ取り入れられる家計再生アイデアの数々を伝授する。
▼猪俣家のレッドカード月間家計簿[年収:650万円]
家族構成 夫(51歳・金型メーカー勤務)、妻(36歳・主婦)、長男(2歳) 年収 額面=670万円/手取り=528万円 月収 手取り=35.3万円 ボーナス 夏=52万円/冬=52万円 貯蓄額 380万円
近年増加中の「年の差婚」。いいことがたくさんある一方で、家計に大きな落とし穴も潜んでいる。
たとえば夫のほうが年上だった場合、妻にとっては「自分と同年代の男性より収入が高い」と感じることも多いから、財布のひもがつい緩みがちになる。
また、一般に老後資金の貯めどきといえば50代。子育てが終わり、必要なものも買いそろえられ、給料もそこそこ上がっているからだ。なのに年の差婚では、その時期に子供の教育費がかかりかねず、ともすれば夫婦の老後資金まで手が回らない。
しかも、猪俣さんの場合、55歳以降は収入が段階を踏んでダウンすることになってしまった。のんきに構えていた妻も、子供が生まれたのを機に、さすがに将来が不安になった。
「毎月3万円もの赤字があるのに、これから給料が減って、支出が増えたら、どうなるのかしら……」と。
ここは、大胆に家計にメスを入れるしかない。最も大きな改革は、専業主婦だった妻が働きに出ることだった。税金や年金の関係から「103万円(130万円)の壁」といわれることがあるが、そんなことは気にせず稼げるだけ稼いだほうがいい。入るものがなければ、支出のしようも貯蓄のしようもないのだから。そのほうが妻の将来の社会保障だってよくなる。
また、猪俣さんの妻は、働き始めた当初こそ被服費などが増えたが、その後は仕事が忙しくなり、被服費、交際費、娯楽費のいずれも減少した。
もう一つ大きな改革を施した。夏と冬のボーナス時に30万円ずつ引かれていた住宅ローンを毎月5万円ずつ積み立てることにしたのだ。「ボーナスは貯蓄する」が、健全な家計の大原則である。
猪俣さんは、子供の保育料がかかるようになったものの、毎月7万円以上の黒字となり、それに加えて、住宅ローンのボーナス払い分、つまり年額60万円も蓄えられるようになったのである。
家計再生コンサルタント 横山光昭
マイエフピー代表取締役社長。庶民派ファイナンシャル・プランナーとして、8000人以上の赤字家計を再生。著書に『年収200万円からの貯金生活宣言』シリーズなどベストセラー多数。
(アドバイス=家計再生コンサルタント 横山光昭 構成=小澤啓司)
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