ラーメン店「鳴龍」が一つ星、「すきやばし次郎」など4店が10年連続三つ星 ミシュランガイド東京2017発表
東京都内のレストランを星付きで紹介する「ミシュランガイド東京2017」の出版記念パーティーが29日、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で開催され、掲載店が発表された。昨年、世界で初めて誕生した星付きラーメン店は1店増え、計2店になった。
今年の掲載レストランは計542店。最高評価の「三つ星」が、昨年より1店少ない12店(新規掲載なし)▽遠回りしてでも訪れる価値がある「二つ星」が54店(うち新規および昇格は4店)▽そのカテゴリーで特に美味しい料理とされる「一つ星」が161店(同19店)で、計227店が星付きレストランに。また、星は付かないものの手頃な値段で上質な料理を提供する店を表すビブグルマンには、新規掲載48店を含め315店が掲載された。
ラーメン店では、昨年の「蔦」(豊島区)に続き、新たに「鳴龍」(なきりゅう、豊島区)が一つ星を獲得。「鳴龍」はビブグルマンからの昇格で、店主の斉藤一将さん(40)は「奇跡的で、ただただびっくり。日々真面目にラーメンを作り続けてよかった。ただ、ラーメン全体がレベルアップしているので、(星付きラーメン店も)これからは、当たり前になっていくのではないか」と喜びを語った。
さらに、今年は同ガイドの発刊から10年にあたることから、「かんだ」(日本料理)、「カンテサンス」(フランス料理)、「ジョエル=ロブション」(同)と、「すきやばし次郎 本店」(寿司)の4店が10年連続、最高評価の「三つ星」を獲得したとして、表彰された。「すきやばし次郎 本店」の小野禎一・代表取締役(57)は「われわれは職人なので、毎日同じ事をしながら、精進していくだけ。ミシュランに掲載されるようになってから外国人のお客さんも増えました。日本の料理をおいしいと言って(海外からも)来られるのはうれしい」と笑顔を見せた。
会場には、田村明比古・観光庁長官も駆けつけた。田村長官は「訪日外国人旅行客の数をさらに増やすためには、全国の観光資源を活用する必要がある。旅行客の関心も、ブランド品などのモノ消費から体験型のコト消費に移っている。コト消費の一丁目一番地が食。わが国の食の魅力を発信していくのは非常に大事で、ミシュランガイドの貢献は大きい。さらに東京の食を磨き上げ、世界に伝えていってほしい」などとエールを送った。
ガイドは12月2日発売。3240円。
三つ星店は次の通り。
石かわ(日本料理)▽かんだ(同)▽虎白(同)▽まき村(同)▽幸村(同)▽龍吟(同)▽山田屋(ふぐ)▽さいとう(すし)▽すきやばし次郎本店(同)▽よしたけ(同)▽カンテサンス(フランス料理)▽ジョエル・ロブション(同)
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