政府は5日、呼吸器疾患などを引き起こす微小粒子状物質「PM2・5」が中国から日本に飛来していることを受け、中国政府に対して汚染物質の排出抑制対策強化を求める方針を固めた。
政府が汚染物質の飛来に関し、中国政府に申し入れを行うのは初めて。厚生労働、環境両省は今後、健康や環境被害の実態を調査して対策を取りまとめる。
環境省は先月以降、西日本で国の基準値である35マイクログラム(1日平均)を上回るPM2・5を相次いで観測。福岡市で52・6マイクログラム(1月31日)、大阪府枚方市では63・7マイクログラム(同月13日)を記録した。
今月以降は北寄りになる中国からの偏西風の影響で、大量のPM2・5が東日本にも飛来する可能性が高まっている。