●違法行為には厳しく
--ファン同士の自浄作用は
「昔からネット上などでファン同士のマナー論議が繰り返されてきたが、そもそもマナーをわきまえない人はそこに参加しないから意味がない。自浄作用が期待できない以上、違法行為をする撮り鉄はどんどん捕まえるべきだし、受忍限度を超える行為には遠慮なく法的措置に踏み切ればいい」
--前向きな解決策は
「鉄道会社の側も、もっと鉄道ファンにお金を払わせる工夫がいると思う。たとえば公式の鉄道ファンクラブを作って、有料で臨時列車の情報などを提供したり、撮影に適したホームの片隅をロープで区切って提供したりすればいい。ファンを囲い込むことで一般客とのトラブルも減る。そうした仕組み作りが必要だ」 (磨井慎吾)
野田隆氏「間接的には観光の振興に」
○本物ならトラブル回避
--一部の撮り鉄のマナーが問題になり、鉄道会社はもっと撮影を規制すべきだという声がある
「確かに、“鉄道ファン暴走”といった報道に接すると残念に思う。しかし一方で、彼らは本当の鉄道ファンなのだろうかと疑問もわく。なぜなら本当のマニアは、危険性も含めて鉄道を熟知している。私も蒸気機関車の撮り鉄なのでわかるが、われわれは動いている列車に対し、危険なほど近づくことはない。近づき過ぎると、よい写真が撮れないからだ」