こうした中、海外の中古下着市場から需要が高く、捨てきれずに眠り続ける国内下着類のリユースを始めたのが、リクルートライフスタイル(東京都千代田区)の通販マガジン「eyeco(アイコ)スペシャル」。今年9月、寄付プロジェクト「下着 de(で) 乳(New)スマイル」を立ち上げた。
ブラジャーやガードルなど女性用下着だけでなく、男性・子供用の肌着類、靴下やストッキング、パジャマや水着などを有料(1050円)で回収し、中古衣料として輸出。売り上げの一部は乳がん検診の啓蒙(けいもう)活動を行うNPO法人「J.POSH(ジェイ・ポッシュ)」(大阪市鶴見区)が運営する、乳がんで保護者が死亡・闘病中の高校生支援の奨学金制度に寄付される。
アイコでは平成22年から古着などを有料回収し、海外中古市場での売り上げなどを寄付する「古着deワクチン」を社会貢献商品として開始。NPO法人を通じ、今年9月までに約23万6千人分のポリオワクチンを寄付した。「活動の中で利用者から『下着はだめなのか』との声が寄せられる一方、日本の中古下着が求められていると聞き、企画化を決めた」とアイコ編集長、猪狩裕喜子さんは話す。