日本はこの未曽有の危機を教訓とし、原子力発電を含めた電源構成の多様化や官民による石油備蓄の強化、そして省エネルギー技術の開発を進めた。「脱化石燃料」と「脱中東」を合言葉に世界に冠たる省エネ大国を築いた。
だが、東京電力福島第1原発事故を契機に原発の稼働が相次いで停止し、稼働中の原発は現在ゼロだ。その代わりに石油やLNG(液化天然ガス)など化石燃料に対する依存度が再び上昇している。2012年度のエネルギー需給実績によると、化石燃料への依存度は92・1%と34年ぶりに9割を超えた。これは依存度が最も高かった石油危機当時の94%に迫っている。
原発依存度がほとんどゼロにまで落ち込んだ一方、天然ガスが20%、石油で5%それぞれ増加したことが響いた。原発事故で日本がこれまで進めてきた「脱化石燃料」は、40年前の水準に逆戻りした格好だ。
エネルギーの中東依存も強まっている。石油危機当時の原油の中東依存度は78%。アジアなどに調達先を広げてきたが、中東情勢の安定化に伴って原油の中東依存度は90年代から再び上昇に転じ、現在では9割近い水準に達する。石油危機時よりも依存度が強まっているのが現状だ。