しかし、高齢者の場合、一日の血圧の変動が大きく、収縮期の血圧が高めに出たり、夜間に血圧が下がらず早朝に上昇したりするケースが増える。このため、75歳以上は降圧目標として収縮期血圧を診断基準より高めに設定し、QOL(生活の質)に配慮しながら時間をかけて徐々に血圧を下げることを推奨する。
医師と相談し
妊娠・出産期の高血圧の薬物治療についても関連学会と協議を重ねた結果を反映させた。これまでは降圧剤の服用を優先し、「母乳に数%分泌される薬の新生児への影響を考えて授乳を中止すべきだ」としていた。だが、母乳に影響が少ないと考えられる約10種類の治療薬を明示し、医師と相談したうえで使用すれば授乳を続けられるとした。
ガイドライン作成委員長の島本和明・札幌医大学長は「今回はデータによるエビデンス(医学的な根拠)に加え、コンセンサス(合意)を重視したうえでガイドラインを作成している。医師だけでなく、患者向けのガイドラインも出版するので役立てていただければ」と話している。