反古紙は残った
目玉展示の義経自筆書状は、お経などが書かれた紙の裏に記された文書。なぜこのような形で残ったかの背景も興味深い。同館の高橋一樹准教授は「義経は頼朝の代理として多くの文書を書いたはずだが、朝敵として滅ぼされたため、その発行文書は価値を失った。展示品も、反古(ほご)紙の再利用として僧侶が裏面をノート代わりに使ったものが、近代になって発見された」と解説する。「残すべくして残ったものではなく、紙の裏という形で偶然残った。こうした形で文書が伝わったのも、(義経の歴史上の位置を考えれば)偶然ではなく必然かも」
見た目の華やかさに欠けるため、集客が難しいとされる古文書展。だが、見せ方や解説にさまざまな工夫を加えた同館の展示からは、独特の面白さが見えてくる。
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12月1日まで。料金は一般830円、大学・高校生450円、小中学生以下無料。問い合わせはハローダイヤル(電)03・5777・8600。