社会保障改革のゆくえ 「報告書」が求める効率化実現は? (2/4ページ)

2013.11.23 17:41

強行採決

 要支援事業の見直しは、長く課題だった。厚労省は今回、三党合意で発足した「社会保障制度改革国民会議」が予防給付を自治体事業に移すことを提言したことに頼った。

 同会議は利害関係者を含まないメンバーで構成された。報告書が訴えたのは皆保険の維持。そのために、医療でも介護でもサービスの重点化と機能分担を強く求めた。自然増を放置すれば、早晩、賄えなくなるからだ。

 だが、報告書の実現は心もとない。今月15日、衆議院厚生労働委員会で社会保障改革の「プログラム法案」が可決された。法案は国民会議の報告書に基づき、法律の提出時期などを定める。「成立しても、それだけでは何も動かない法律」(厚労省幹部)。だが、政治家や官僚や国民が改革から「逃げない」ことを共有する狙いがあった。しかし、採決では全野党が反対。与党は強行採決に踏み切った。

攻防

 思惑が入り乱れるのは医療の分野でも同じだ。年末に向けて診療報酬改定の駆け引きが熱を帯びている。

 医療界や政界は引き上げに期待が熱い。民主党政権下の過去2回は全体でプラス改定だったうえ、今回は「消費税増は社会保障財源に充てる」と増税した経緯がある。10月には「整数(1%)以上の引き上げ」がささやかれた。

 これに対して、財務省は先月21日、財政制度等審議会・財政制度分科会に資料を提示。診療報酬を1%上げると、税負担が1600億円、保険料負担が2千億円、患者負担が500億円増えるとし、「いずれも国民負担の増加」だと、引き上げムードを牽制(けんせい)した。

 しかし、その2日後には日本医師会が「診療報酬を増額しないことはあり得ない」と財務省に反論。翌月には、引き上げを求める自民党の議員連盟が発足した。

 一方、支払う側の健康保険組合連合会や日本経済団体連合会など6団体は今月15日、田村憲久厚労相に全体でマイナス改定を要請。さらに、同日の経済財政諮問会議では、「医療提供体制の充実・適正化を図りたい」とする田村厚労相に、安倍晋三首相が具体案を問う一幕もあった。

充実とともに、どう効率化するか

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