「肌を傷めにくいので良いという人が確実に増えている」と話すのは、手ぬぐいの素材となる小幅木綿の和晒(わざらし)(脂分や不純物を除去して漂白した布)の製造や染色業者が加入している「協同組合オリセン」(大阪市中央区)の担当者。用途の幅広さを20、30代に知ってもらおうと、染める前の白い和晒のネット販売を予定している。
同組合によると、和晒は昭和30年代までは浴衣や寝間着、おむつに使われ、最盛期の40年にはメーカーが全国で109軒を数えた。釜でたく和晒は機械を使う洋晒に比べて手間がかかり、今では11軒と激減。ほとんどが堺市で製造され、用途はもっぱら手ぬぐいか妊婦の腹帯という。
担当者は「手ぬぐいは10年ほど前から関東中心に売れているが、実用というより愛好家が壁に掛けたり場面で柄を使い分けたりするのに何枚も買う。昔は体を洗い、包帯にもなる必需品だった。若い世代に和晒を使ってもらわないと続かない」と危機感を募らせる。
作って売る人を
仲介製造業「東京和晒」(東京都葛飾区)は手ぬぐいの作り手育成に力を入れる。市場の拡大が目的で、「作って売る人を増やさないと手ぬぐいが廃れてしまう」と滝沢一郎社長。