残念すぎる「私のしごと館」の衝撃度 “壮絶な無駄遣い”に京都府知事も絶句 (2/8ページ)

2013.11.25 11:25

旧「しごと体験ゾーン」の宇宙ステーション。「私のしごと館」には見る者を圧倒する“無駄”があふれている。国からの無償譲渡で京都府はこの施設を有効に再生できるのだろうか(平成16年撮影)

旧「しごと体験ゾーン」の宇宙ステーション。「私のしごと館」には見る者を圧倒する“無駄”があふれている。国からの無償譲渡で京都府はこの施設を有効に再生できるのだろうか(平成16年撮影)【拡大】

  • 「私のしごと館」を視察する山田啓二京都府知事。江戸時代の仕事を等身大の人形で紹介するコーナーでは「人形1体で数百万円か」とため息を漏らした=平成25年7月
  • 備え付けの燻蒸庫。「一度も使われたことがない」との説明に山田知事もあきれ顔をみせた=平成25年7月
  • 581億円を投じた「私のしごと館」全景(平成20年撮影)

 本物と同じ大きさとおぼしき宇宙ステーションや消防車、耕運機…。次々と現れるテーマパークさながらの豪華設備が、いまや痛々しい。

 22年3月の閉館以降、施設が公開されることはなかったが、国から京都府に無償譲渡される見通しになったことを受け今年7月、山田知事が視察、報道関係者も同行した。

 山田知事は「これはいらん」「あれもいらん」「この手すりは金属が欲しい人には売れるわな」と、同行した府の担当者に話しかけながら視察を続けたが、そうせずには間がもたないほど、無残な光景が広がっていた。

 江戸時代の仕事などを等身大の人形で紹介するコーナーで、ちょんまげ姿の人形を見上げた山田知事は「この人形1体で数百万円か」と何度もつぶやいた。雇用保険料581億円を注ぎ込んで造られ施設は、それだけに止まらない。

 たとえば、古文書の保存に活用できる燻蒸庫。重厚な金属製の扉をそなえた設備は、設置するだけでも相当値が張りそうな特殊な設備だが、開館中、一度も使われたことがなかったという。

山田知事も「使われたことがない」との説明にショック隠さず

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