値引き交渉
関東では正月用にマグロが人気なのに対し、関西の正月に欠かせない魚はブリ。氷見漁港(富山県氷見市)の場外市場「ひみ番屋街」(同)は、富山湾で取れたブリを厳しい規格で選別したブランド魚「ひみ寒ぶり」で知られ、特に28~30日は近県からも買い出し客らが集まってにぎわう。市場の運営会社は「餌が豊富な富山湾で小魚を追いかけていた天然のブリはギトギトではなく、さっぱりした脂のり」。
「日本海さかな街」(福井県敦賀市)の目玉は冬の味覚のカニだ。鮮魚や水産加工品を扱う店、レストランなど約70店が軒を連ね、中京圏や関西圏からバスが来る。担当者は「価格は店ごとに違う。店での会話の中で値引き交渉をするのが醍醐味(だいごみ)」。目利きのプロとの駆け引きも市場の魅力の一つといえそうだ。