就職支援などを展開するディスコ(東京都文京区)が11月下旬に実施した調査では、大手企業狙いの学生は4割を超えた。これに対し「中堅中小企業を中心に」就職活動を行うとする学生は1割にすぎず、前年を下回った。5割近くは「規模にこだわらない」と回答しているが、「できれば大手」というのが偽らざる本音だろう。
40社が合同イベント
こうした中、形式にとらわれない手法で優秀な人材を採用しようとする動きが中小・ベンチャー企業の中から出てきた。
11月中旬。東京・浅草のビルに800人近くの学生が続々と入っていった。目指すは「ベンチャーズライブ」という企業説明会。伸び盛りのベンチャー40社がスクラムを組んで集めた学生たちだ。
このイベントに参画した一社が、企業向けソリューション事業を手がけるオロ(東京都目黒区)。現在の社員は250人。主に中途採用により増やしてきたが、「新卒メンバーを中心に新しい企業文化をつくりたい」(人事採用チームの吉田奨マネージャー)との考えに基づき、イベントに加わった。