進化する心臓ペースメーカー 心室細動の治療、MRI対応も (2/4ページ)

2014.1.26 12:04

「ペースメーカーは小さくなり、患者の負担も少なくなった」と話す福並正剛大阪府立急性期・総合医療センター副院長=大阪市住吉区

「ペースメーカーは小さくなり、患者の負担も少なくなった」と話す福並正剛大阪府立急性期・総合医療センター副院長=大阪市住吉区【拡大】

  • 心臓再同期療法後の胸部レントゲン写真(右)では、鎖骨下部に埋め込まれたペースメーカーから2本のリードが心臓の左右に伸び、心臓も小さくなっている(福並副院長提供)

 本体は常時、心臓の電気信号をモニターし、異常があれば電気刺激を発して正常に戻す。体外からのパソコン操作で自在に刺激の強さなどの調節もできる。本体は長さ4~5センチ、重さ20~30グラムと手のひらに収まる大きさだ。福並副院長は「ペースメーカー本体は電池寿命が伸びたことで、この20年で格段に小さく軽量になり、患者負担が少なくなった。さまざまな機能も付き、治療の範囲が拡大しつつある」と話す。

 最近では、本体にリード2本を接続し、両方の心室に電極を付け、収縮・拡張の状態を心エコー(心臓超音波検査)図や心電図でモニターしながら、効率良く血液を拍出できるよう電気信号を送り、連動させることができる。

 その画期的な臨床応用が心不全患者の心機能を回復させる「心臓再同期療法」(CRT)だ。

 70代の女性患者は同センターで、心臓が拡大して拍動が弱まる拡張型心筋症による慢性心不全と診断された。この病気では、左右の心室がちぐはぐに動いて心臓の壁がゆがんでしまうため、全身に効率良く血液を送り出すことができない。そこで、ペースメーカーの本体から2本のリードを伸ばし、先端をそれぞれ左右の心室に付けて同期させた。

電気ショックを与えて回復させるのが「植え込み型除細動器」

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