変革過渡期で賃上げ道半ば 重要性増す春闘  

2014.2.5 22:40

 毎月勤労統計調査では平成25年の現金給与総額(月平均)が3年ぶりに下げ止まった。ただ、基本給を含む所定内給与は低水準が継続しており、安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の好循環に不可欠とされる賃金上昇の確立は道半ばだ。日本経済が明るさを維持するには、26年春闘交渉での賃上げが必要だ。

 同調査は、日本経済における雇用構造の脆(ぜい)弱(じゃく)さを浮き彫りにした。雇用者数は増加したにもかかわらず、基本給などの所定内給与は減少し、増加は残業代などの所定外給与や賞与などにとどまった。これは、景気の回復に伴う労働需要の高まりを、現社員らの残業や、雇用が増加したパート・アルバイト従業員が支えたことを意味する。

 アベノミクスによる企業業績の改善効果は、正社員の新規雇用や基本給のベースアップ(ベア)にまで及んでおらず、景気の好循環に向けた雇用構造の変革は“過渡期”にある。

 日本総合研究所の湯元健治副理事長は「企業はアベノミクスが本物なのかを見極めようとしている段階」と、これまで積極雇用へと踏み出し切れなかった経営者の心理を分析する。その上で、「今後は過渡期を抜け出す」(湯元氏)と期待を寄せる。

 SMBC日興証券によると、1月31日までに発表した3月期決算企業517社の4~12月期決算では、最終利益の総額が前年同期比70.1%増と大幅に増加した。企業からは「成果を賃金に反映していく」(日立製作所の中村豊明副社長)「社員の苦労に最大限報いたい」(マツダの小飼雅道社長)など賃上げに前向きな発言もなされた。

 ただ、賃上げがどれだけの企業に広がるかは不透明だ。今春闘での企業側の対応が日本経済の先行きを左右する。

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