気付けば父と同じ道に… 明治大教授・演出家 福田はやるさん (2/4ページ)

2014.2.15 11:29

「いくら心で思っても、形で見えないとお客さんに伝わらない。父の演劇には心を見せる形がありました」と話す福田●(=勉の力が「、」ににてんしんにゅう)さん(野村成次撮影)

「いくら心で思っても、形で見えないとお客さんに伝わらない。父の演劇には心を見せる形がありました」と話す福田●(=勉の力が「、」ににてんしんにゅう)さん(野村成次撮影)【拡大】

  • 福田さん(左)の長男(右)を膝の上に乗せる父、恆存さん=昭和56年(福田さん提供)

 「私立文系の受験に数学は必要ないが、『自分は物を書く商売だけど、数学は物事を論理的に考えるのに非常に役立っている』とよく言っていた。『東大は教師はだめだが、友人は良いのがいる』とも。もしかしたら東大を受験してほしかったのかもしれないが、私が上智大だけを受験すると決めたときは特に反対しなかった」

 やはり高校の頃、恆存さんに「親の書いた物なんか読むんじゃない」と言われたことがある。家の食堂に母親と3人でいたときのことで、笑いながらだが、はっきりと言われたのを覚えている。

 「当時、僕がシェークスピアにかぶれていたのを見て言ったのかな。ただ、その頃、既にシェークスピアの翻訳で父の文体のリズム感を学んでしまっていた。『読むな』と言われても、家にある雑誌を開くと、父の文章が掲載されている。私は父の文章のリズム感が好きで、読むと心地が良いのでつい読んじゃいましたね」

私には私の書き方があり、今の時代に生きる私だからできることもある

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