加齢で腹筋や呼吸筋も弱くなる。便秘解消の一助となる運動も効果がある。便は右腰骨の脇部分と左の肋骨(ろっこつ)の下部分の2カ所の腸内で滞留しやすいため、上から手で押さえて骨盤を回したり、全身ストレッチをしたりすることで大腸に刺激を与える。小林教授は「男性は若い頃と同じ生活では便秘になると自覚し、生活習慣を見直してほしい」と話している。
■男性、60歳以降は急増
厚生労働省の平成22年国民生活基礎調査によると、便秘症状を訴えた人を男女別・年齢別(対人口1000人当たり)でみると、女性は20~24歳から55~59歳までは40人前後で推移し、60歳を過ぎると段階的に増える。
これに対し、男性は44歳以下は1桁、45~59歳は16人以下だったのが、60~64歳以降は急激に増加。70~74歳で67.8人、75~79歳では97.8人と女性同年代の101.7人に迫り、80~84歳では116.5人と女性以上になっている。