『銀座Hanako物語バブルを駆けた雑誌の2000日』【拡大】
マガジンハウスの女性誌『Hanako』は、バブル真っ最中の昭和63年に創刊された。対象読者は「首都圏在住の27歳女性」。本書は、編集長だった著者が創刊からの5年半をつづった回想記。自らを「椎根」と客観的に書いているのは、個人ではなく編集に関わった者たちの群像を、記録したかったからだろう。現在は小洒落(こじゃれ)た街の情報誌といった趣の同誌だが、創刊当初は「女にとっての…金・ゴルフ・薬」など“攻めた”企画も目立つ。ブランドブーム、スイーツブーム…と女の欲を刺激し続けた日々。1980年代文化の一端が見えてくる。(紀伊国屋書店・本体1900円+税)