「ドイツらしい特別メニュー」をお願いしたら、出てきたのがこれ。やっぱりソーセージとポテトかぁ。ちょっとガッカリしたのが本音だけれど、ファーストクラスならではのサービスと思えばおいしく感じられる【拡大】
注文しようとすると、乗務員が「1等車のお客様は、特別に乗務員がお席まで注文を伺いに参ります」と言うではないか。1等車の限定サービス。これはぜひお願いしてみたい。メニューをためつすがめつしていると、先ほどの乗務員がまたまた惹句を口にした。「どんなものを召し上がりたいですか。1等車のお客様は、特別にメニュー以外のものもご用意いたします」
“特別”とか“限定”って、何て魅惑的なんだろう。にぎやかな2等車と違って静かな1等車で、最大角度40度までリクライニングして、大きくて頑丈なシートにほとんどふんぞり返るように座りながら、乗務員が注いでくれたビールを飲み、運んでもらった料理を味わう。
「1等車って最高……!」。そんなおごった気分でいたから、天罰が下ったのだろう。この後わたしは、まさかの「1等車ならでは」のあり得ないハプニングに見舞われたのだった。
■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。ブログはこちら