そして、このことから、「生物個体は、自分の遺伝子をできるだけ多く次世代に残すように行動する」という行動原則を導き出せる。なぜなら、自分の遺伝子をできるだけ残そうとする個体とそうしない個体がいた場合、後世により多く残っていくのは前者の遺伝子で、後者の遺伝子は世代を重ねるにつれ消えていくからだ。
さて、生物個体は自分の遺伝子をできるだけ多く次世代に残すように行動するのだが、この目的を達成するための方法はオスとメスでは異なる。なぜなら雌雄の間には、オスはほぼ遺伝子のみを含む小さな配偶子(精子)をたくさんつくる性、メスは栄養を豊富に含んだ大きな配偶子(卵子)を少数つくる性、という違いがあるからだ。
精子は少ないエネルギーで一度に大量につくることができる。従ってオスの場合、多くのメスと交配することで、子の数=次世代に残す遺伝子の量を増やすという戦略をとる。