「端午の節句」の5月5日に向けた五月人形商戦で、高額の鎧(よろい)飾りや兜(かぶと)飾りが増えている。最近は母親の購入決定権が強まっており、女性の好みを反映した彩り豊かな新作が登場している。住環境の変化や長引く不況の影響で鎧や兜のコンパクト化が進んでいたが、今年は一転、高さのある鎧が売れるなど大型回帰も指摘されている。(寺田理恵)
高額品が売れる
五月人形がずらりと並ぶ人形問屋「久月」浅草橋総本店(東京都台東区)。神戸市の主婦、長谷川奈緒美さん(30)は昨年6月に生まれた息子の恵大ちゃんの初節句のため、埼玉県の実家の母親(61)と訪れた。「母が購入してくれるというので、品定めに来ました。デザインのいいものを選びたい」
同社によると、かつては伝統的な赤や緋色(黄色みのある赤)の単色の糸で編まれた鎧、兜や金屏風(びょうぶ)が定番だった。しかし、ここ4、5年は支払いを祖父母がしても決定権は母親が握る家庭が増加し、淡い色合いのグラデーションの糸の鎧、兜や絵柄のある屏風など色彩にこだわったデザイン性の高い商品が増えてきた。
こうした流れを受け、同社では新たに喉を覆うパーツ「喉輪」を鎧や兜に付け、糸の色合いを強調した新作を発売した。価格は高めだが好調な売れ行きという。