【江藤詩文の世界鉄道旅】マニラMRT(2)女性ばかりの女性専用車に、なぜか紛れた男性ふたり (2/2ページ)

2015.5.17 18:00

ぎゅうぎゅう詰めの車内。この状態でも「どこから来たの?」と外国人旅行者に声をかけるのだから、フィリピン人ってすごい

ぎゅうぎゅう詰めの車内。この状態でも「どこから来たの?」と外国人旅行者に声をかけるのだから、フィリピン人ってすごい【拡大】

  • 停車するたびに乗客は増える一方。それでも優先されるべき人は、きちんと優先される
  • 車内も大混雑だが、列車と平行した車道も大混雑。渋滞はもはやマニラの名物だ。ジープを改造した庶民の足「ジプニー」も列をなしていた
  • プラットフォームでは、男性と女性で乗車口が分けられているが、すでにこの段階から係員が見落として男性がまぎれることも

 なんだかまるで無法地帯に見えるが、始発駅では高齢者や子ども連れ、妊婦、身体の不自由な人などのための優先レーンがあり、彼らが全員座ってから、その他の人々が乗車していたし、優先されるべき人が途中駅から乗り込んでくると、みんなが声をかけ合い、身体をねじったり、何とかスペースをつくって座席を譲る。

 「朝と夕方のラッシュ時間以外は、こんなに混雑していないのですよ。フィリピン人は、仕事がそれほど好きではなく、家族が大好きですから、就業時間が終われば、残業などせずすぐに帰宅したいのです」。

 立っている私の前に座っていたおばちゃんがそう言い、それを聞いた周囲の女性たちも、大きくうなずきながら軽やかな笑い声をあげた。

■取材協力:フィリピン政府観光省

■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。ブログはこちら

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