“日本の軍手”産業空洞化直撃 安価な中国製席巻、国産担い手の高齢化も悩み (2/3ページ)

2015.9.3 11:02

 1970年に島精機製作所(和歌山県)が指先を丸型に編み込めて継ぎ目(シーム)も要らない「全自動シームレス編み機」を開発すると軍手の需給は一変した。生産量が年1000万ダースに急伸し、高度成長で鉄鋼や自動車など国内工場からの需要も高まり、軍手は大量生産・大量消費の時代に突入。米国などへの輸出も始まった。

 産業空洞化で市場縮小

 ところが1990年代に日本製の中古機械を中国がコピーし、軍手市場は瞬く間に中国製に席巻されてしまう。中国製は1ダースが300円程度、為替水準によっては同100円前後と廉価で、ピークの2006年には7000万ダースを超える軍手が中国から輸入された。いま日本で売られている軍手のほとんども中国製だ。

 流通経路も変わった。かつては専門メーカーがタバコ屋などの小売店に製品を納めていたが、80年代から出店が本格化した日用雑貨や住宅設備機器を売るホームセンターが中国から直接輸入して家庭用軍手を販売するようになった。業務用軍手でも卸や小売りを経ずに通信販売でメーカーの工場へ直接製品を届けるMonotaRO(モノタロウ、兵庫県尼崎市)などの直納業者が出現している。

直近、2014年の軍手の国内販売は約5400万ダースだ

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