【自民党総裁再選】規制改革や消費税再増税など課題は山積

2015.9.24 22:48

記者会見で発言、新しい三本の矢を表明する安倍晋三首相=24日午後、東京・永田町の自民党本部(酒巻俊介撮影)

記者会見で発言、新しい三本の矢を表明する安倍晋三首相=24日午後、東京・永田町の自民党本部(酒巻俊介撮影)【拡大】

 自民党総裁選での無投票再選を果たした安倍晋三首相は24日、国内総生産(GDP)を600兆円に引き上げることを今後の経済政策運営の新たな目標に掲げた。これまでアベノミクスの恩恵を受けるのは大企業が中心だったが、子育て支援などを充実して家計の消費活性化を狙う。ただ、規制改革や消費税再増税など課題は山積しており、目標はかなり高いハードルだ。

 内閣府が7月にまとめた中長期試算では、GDPが実質で年率2%、名目で3%以上のペースで成長した場合、平成26年度に490兆円だった名目GDPは32年度に594兆円、33年度に616兆円に達するとしていた。

 ただ、4~6月期のGDP改定値はマイナスに陥った。中国経済の成長鈍化など海外では逆風が強まり、今春には日経平均株価が約15年ぶりに2万円台を回復したにもかかわらず、GDPの6割を占める個人消費の落ち込みは顕著だ。

 24日の平均株価は前週末比500円近く下げ、投資家のアベノミクスへの評価は厳しくなりつつある。

 安倍首相が幼児教育の無償化拡大などを掲げたのは、「人口減少はGDPの下押し要因になる」という危機感に加え、家計負担を減らして消費を活性化させる狙いがある。

 SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「物価上昇至上主義から脱し、企業だけでなく家計にも配慮するという現実路線への転換」と分析し、アベノミクスの一部軌道修正と位置づけた。

 だが、人口減少に歯止めをかけるのは難しく、消費税が再増税されれば家計の財布のひもは固くなる。成長戦略で掲げられた規制改革や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉も道半ばで、アベノミクスは真価が問われている。(藤原章裕)

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