つまり、従業員が「妻は扶養家族です」と自己申告してきたら、会社はそれを信用するので、それ以上の調査まではしていないだろう。
もちろん、扶養家族から外れていることがバレる場合もある。それは大抵の場合、税務署からの指摘が発端だ。税務署から「貴社の従業員の○×さんが奥さんを扶養家族に入れていますが、所得が超過している」といった連絡があった場合だ。このように税務署から指摘されるのは希だったが、マイナンバーが導入されると“ガラス張り”になり……発覚する確率が高くなると考えるのが妥当だろう。
もし、Aさんのように不正受給していたことがバレたらどうなるのか?
実は、怖いことが待っている。「不当利得の返還請求権」は時効が10年間あるので、会社は過去に遡って返還を請求できる。例えば、家族手当の不正受給額が月に1万円だった場合は、120万円という金額になる。
また、従業員本人が過払いの事実を知っていたということであれば、会社は過払い分に利息(年5%)を付けて返還させることもできる。もちろん、家族手当の返還のほかに、就業規則による処分が考えられる。