しかし、現在は若者の自殺だけは増えています。
今後は、自殺防止対策の重点を若年層にシフトする必要があります。雇用機会の拡充をはじめとした自立支援がメインとなるでしょうが、若者の場合、それとは違った視点も求められます。
想像がつくと思いますが、自殺率は失業率と非常に強く相関しています。過去半世紀の時系列データでみると、40~50代男性の自殺率は、失業率と+0.9を超える相関関係にあります。
ところが若年層では、「これから先、生活が悪くなっていく」という意識の割合(希望閉塞率)のほうが、自殺率と強く関連しているのです(拙稿「性別・年齢層別にみた自殺率と生活不安指標の関連」『武蔵野大学政治経済学部紀要』2009年)。
「希望」がなければ、自殺はもっと増える
若者は先行きを展望して生きる存在ですが、それが開けていないことは、大きな苦悩の源泉となるでしょう。このような事実を踏まえるなら、彼らが希望を持てる社会を構築することが重要となります。