日本では、C型肝炎ウイルス感染による肝がんが最も多く70%を占めており、その他のB型肝炎ウイルスとアルコールなどは10~20%程度にとどまっている。肝臓を悪くするというと、どうしても飲酒の影響をイメージする人も多いかもしれないが、実際には、直接的な原因ではないようだ。
■ビジネスパーソンができる肝がんの予防法
肝がんを予防するためには、C型肝炎ウイルスの感染を防ぐことが現実的な対策といわれている。このC型肝炎ウイルスに感染するルートは、輸血、血液製剤、注射針の使い回しなどによるものだといわれている。しかし、肝臓は“沈黙の臓器”といわれているように、肝がんは他のあらゆるがんと比べて、症状がほとんどなく、気づきにくい病気。つまり、定期的な検査が必要なのだ。しかも、オムロンの記事によれば、C型肝炎ウイルスに感染していたとしても、実際に慢性肝炎や肝硬変などに発展するには、20~30年もの歳月がかかるという。40歳以上の人は、一度、過去の感染を疑い、検査を受けておいたほうがいいかもしれない。