文部科学省は2日、中学3年と高校3年を対象に英語の「聞く」「読む」「書く」「話す」の4技能を測る平成27年度英語力調査の結果(速報)を公表した。中3の調査は今回初めて。政府は中学卒業段階の目標として、実用英語検定(英検)「3級程度以上」の割合を50%にすることを掲げているが、4技能とも届かなかった。
調査は昨年6~7月、全国の国公立約600校の中3約6万人(「話す」は約2万人)と同約500校の高3約9万人(同約2万2千人)を抽出して実施した。それによると、英検3級程度以上に相当する語学力の国際的指標「A1上位以上」の割合は、中3で「聞く」20・2%▽「読む」26・1%▽「書く」43・2%▽「話す」32・6%-だった。
4技能のレベルに差があり、バランスよく育成されていないことも明らかになった。「書く」では得点分布のばらつきが大きく、「A1上位以上」が多い一方、無解答も12・6%に上った。