記者会見する経団連の榊原定征会長=16日午後、東京・大手町の経団連会館【拡大】
賃上げの消費押し上げ効果は一時金よりもベアの場合の方が大きいとされる。安倍政権が賃上げ要請で念頭に置いたのはベアの実施だが、榊原氏は「ベアにこだわらない年収ベースでの賃上げ」とかわし、政府との間に賃上げへの温度差をみせた。
中国経済の減速と金融市場の混乱に日銀によるマイナス金利政策の導入が追い打ちをかけ、三井住友銀行などのメガバンク3行の労組がベア見送り方針を決めると、金融業界には「ベアこだわらず」の空気が一気に広がった。「マイナス金利という不測の事態が引き金だが春闘交渉に入った中で時期が悪すぎる」と、経団連の首脳が苦虫をかんだメガバンクの対応に、賃上げ機運はそがれた。