薬の使い方について話すかかりつけ薬剤師の篠原久仁子さん(左)と患者の菅野政司さん=2月、水戸市【拡大】
篠原さんは約20年前に薬局を開いた。漢方相談などでなじみの患者が増え、現在は3店舗で薬剤師計18人が勤務。月に3700人以上が利用し、服薬状況を記した「お薬手帳」を持つ人も多い。
緊急時は夜間や休日でも電話で対応し、必要に応じ携帯電話の番号も教える。こうした24時間態勢はかかりつけ薬剤師の条件だ。病気予防のため、地域で薬膳料理の教室も開く。価格の安い後発薬を扱う割合も高く、在宅患者への訪問も行う。
篠原さんは「食事や仕事の時間など患者の生活様式も頭に入れ、調剤後も継続して気に掛けることが大事だ」とし、薬剤師には患者から選ばれるための意識改革が必要だと指摘する。ただ、業務の負荷が増えることから、実際にどこまで普及するかは見通せない。
一方、国は病院近くに軒を連ね「処方箋と引き換えに薬を渡すだけ」と指摘される薬局チェーンの報酬を減らす。業界大手の日本調剤によると、約530店のうち数十店が対象になる可能性もある。
救済策も導入され、かかりつけの仕事をこなす薬剤師が多ければ、薬局の報酬は減らされない。同社はこうした薬剤師を増やす方針で、深井克彦常務(61)は「指名を受けようとして、他店と患者の奪い合いになるかもしれない」と話す。