【江藤詩文の世界鉄道旅】香港トラム・トラモラミックツアー(2)日本の“乗り鉄(私)”が出合った香港の“撮り鉄”たち (1/2ページ)

2016.4.3 18:00

香水の香りがしてきそうな華やかさ。赤の128号と緑の28号がアンティーク車両だ

香水の香りがしてきそうな華やかさ。赤の128号と緑の28号がアンティーク車両だ【拡大】

  • 本格的な機材を揃えた香港の“撮り鉄”のみなさん
  • ツアーでは運転士もフレンドリー。運転士のゲイリーさん
  • 運転席も当時の様子を再現している
  • 1940年代の風景写真など、車内展示も楽しめる
  • すれ違うトラムや停車駅では、人びとが手を振ってくれることも

 112年前の創業時には26台からはじまった香港トラムだが、現在は163台の車両を保有し、そのうち赤と緑の2台のアンティーク車両は、イベントなど貸し切りにすることができる。

 香港のトラムといえば、上部がふさがったエアコンなしの2階建てで、2階は天井高が低く圧迫感があり、いつ乗っても混んでいて、運転士はほとんど愛想がない。それはそれで旅情があるが、ツアーや貸し切りに使われるアンティーク車両はルーフトップ付きで開放感があり、眺めが抜群にいい。高層ビルのすき間に低く張り巡らされた頭上の架線は、手を伸ばして飛び上がればなんだか届きそう。

 そんなアンティーク車両は、香港ではパーティや結婚式の2次会などに重宝され、とくに需要が高いのはプロポーズとか。香港の男性ってロマンチストなんですね。

 のんびり進むトラムのルーフトップに立ち、だんだん数を増すきらびやかなネオンサインに見とれていると、正面から賑やかなパーティ車両がやってきた。身体にぴったりしたドレス姿の、いい感じに酔っぱらった若い女性ばかりが、ルーフトップにぎゅうぎゅう詰めになって、音楽をガンガンかけながら踊っている。ちなみにこちら(ツアー車両)は、やたらと明るい中国音楽を控えめなボリュームで流しているだけだ。すれ違いざま、彼女たちは手を振ったり投げキッスやウインクをしたり。こちらまでちょっとテンションが上がる。ツアー車両は人びととのコミュニケーションも楽しめるのだ。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。